愛知県春日井市
かつて「路地」は地域住民が集い情報交換の場とされてきたが、街の開発と共に減少し、住民同士の繋がりや地域コミュニティも失われつつある。本提案では、街の延長となる“路地空間”を近隣居住者や家族間における交流の場として、二世帯住宅内部の中心に引き込み、住宅と街の中間領域となる空間を設けることで、世帯も地域も自然と混じり合う新たな交流の流れを生み出す提案となっている。この中間領域は「あいまいゾーン」として、家族の動線の重なりにより自然な交流を生み出し、滞在を促す複数の「たまり場空間」を設けることでの来客の気兼ねない訪問をも可能にしている。
路地を住宅の中に引き込むというアイデアが評価された。住宅を街に対して閉ざしたものとするのではなく、プライバシーを守りながら街に開いていこうとする姿勢は重要である。路地は立体的に展開し、上下の 2 世帯住宅を繋ぐ場としても機能している。ルーバーを通した光が入り、風が抜ける外部のような場になっているところが良い。住む人がここで街を見ながら過ごすことで、近隣とコミュニケーションを取るのにも役に立つことであろう。
受賞番号 | 20G140861 |
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受賞対象名 | J・レジデンス春日井 |
部門/分類 | 戸建て~小規模集合住宅 |
所在地 | 愛知県春日井市 |
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構造 | 木造 |
階数 | 地上2階建 |