東京都渋谷区
一般的なマンションは鉛直に同じ住戸プランを配置し、「上から下まで同じ住戸プラン」が一般的である。本計画は、メインファサード面を含め「上下階で異なる住戸プラン」を複数計画し、様々なニーズに対応できる全体計画としている。同時に眺望の抜けを意識し、開口の位置も変化させている。このような複雑なプランニングをすると窓位置がずれてしまい、統一感のないファサードになりがちである。こうした問題を解決するため、「力強いグリッドライン」で覆うことで、窓の位置がバラバラでも外観に影響しないグリッドの形を生かしたシンプルなデザインを実現した。
単身者用から家族用まで、多様な間取りを組み合わせた平面計画は、それ自体、住集体の在り方として評価できる上に、それぞれの住戸が全体の多面体の平面構成を生かして快適な住空間を創出している。また、そうした多様な住戸プランを繊細なダブルグリッドによって整理した外観は、洗練された都市的な景観を作り出している。ゆったりととられたエントランス回りの共用空間も賃貸住宅としてのクオリティーを高めているが、周辺環境との連続的な内部空間の提案があるとさらに街への貢献度が高まったであろう。
受賞番号 | 19G130976 |
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受賞対象名 | 集合住宅/アクシルコート渋谷神山町 |
部門/分類 | 中~大規模集合住宅 |
所在地 | 東京都渋谷区 |
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総戸数 | 33戸 |
構造 | 鉄筋コンクリート造 |
階数 | 地上9階建 |
竣工 | 2018年6月 |