新潟県出雲崎市
家屋は本来、世代を超えて住み継ぐことが可能であり、そこには新築にはない「社会的ストック」として使い続けることの奥深さと、「世代を超えて家を育むこと」の楽しみがある。次の100年も地域と共に刻んでいける家にしたい、というオーナー様の思いを現代の技術によって実現した。
家屋の残す部位と更新する部位を明確化し、3〜5年の修繕と交換のサイクルを決めて更新することで、最新の住宅と同程度の住み心地を常に維持することが可能となった。それにより建て替えを繰り返すよりもローコストで環境負荷も少なく、建物の寿命を大きく伸ばすことができ、住宅ビジネスにおける一つの社会貢献モデルになると考えている。 また、外観デザインを大きく変えずに現代の機能を備えることで、風情を残しつつ住宅としての機能向上を図った。さらに、商店だったファサードを地域の花壇に変えるなど町との関わりが永続的に持てるよう随所に工夫を凝らした。
三重構造にした開口部
建屋を減築して地域の花壇に
受賞番号 | 16G100885 |
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受賞対象名 | 新築そっくりさん |
部門/分類 | 住宅・住空間 |
所在地 | 新潟県出雲崎市 |
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審査員コメント
建物の素材、色や表現といった既存の建物を保存することに力を入れた、素晴らしいリノベーション手法である。時間の経過とともに改修された家が周囲と調和することを期待している。