東京都新宿区
都心部は建物が密集し、特にマンションでは角部屋以外で2方向に窓を取れることは少なく、本当の意味での自然換気ルートが無く、風が通らない状況も多い。また、共用廊下の窓ではプライバシーの不安があり、内廊下の場合は通風や採光が望みにくく、隣地と密接する場合は見合いを避け開放できないケースもある。そこで、本計画では中部屋・角部屋の区別なくヴォイドを設け、住戸内に光と風が通り抜けるルートを生み出した。建物密集地でも、住戸の中に「風と光の通り道」を確保し、良好な自然環境を取り込むことを実現している。
一般的な共同住宅の開口計画をよくよくみてみれば、無自覚に設けられたものが多くあり、結果あるのに開けない、カーテンで閉じられているものだったりもする。この計画は、通風可能な二面開口を実現している。煙突効果の気流により風を促し、暮らしの中に実感できる通風を実現させている。さらに、コストの制限が厳しい共同住宅において、スパンを8mから7mへと間口を小さくすることでクリアさせている点も評価したい。
受賞番号 | 21G121128 |
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受賞対象名 | シティハウス四谷坂町 |
部門/分類 | 建築(中~大規模集合・共同住宅) |
所在地 | 東京都新宿区 |
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総戸数 | 43戸 |
構造 | 鉄筋コンクリート造 |
階数 | 地上 7階、地下 1階 |
竣工 | 2020年3月 |